ブランディングがもたらす5つの効果
そもそもブランドとは?
一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会によると「ある特定の商品やサービスが、消費者・顧客によって識別されているとき、その商品やサービスをブランドと呼ぶ。」と定義されています。
もう少し砕けた言い方をすると、消費者もしくは顧客に認識されている商品・サービスのことです。ブランドと聞くと銀座や免税店に店舗を構える高級ファッションブランドや商品のロゴを思い浮かべるかもしれませんが、高級品=ブランドではありません。
例えば、スーパーでお茶を買うときに、名の知れた飲料メーカーの品と無名のメーカーの品が並んでいると、少し高くても名の知れた飲料メーカのものを手に取る方も多いのではないでしょうか。これこそまさにブランドが確立されていることにより起こる現象なのです。つまり、どんな商品・サービスでもブランドを持つことができます。
今の説明だけではあまりピンとこないかもしれませんが、実は日常手にしている商品やサービスにも多くのブランドが存在しています。
ブランドを作る要素
ブランドは複数の要素から成り立っています。
その代表的なものをいくつかご紹介します。
- ロゴ
デザインや色味などでブランドイメージを視覚化したもの。イメージを瞬時に伝えるだけでなく、差別化し権威性を高めることもできる。 - カラー
色はロゴと同じく視覚的にイメージを伝えることができる。行動心理にも影響するためなくてブランドを構築する上でなくてはならない要素。 - ネーミング
聞くと商品やサービスを連想できる名前。外国人にも発音しやすい、ストーリー性のある由来などいくつかポイントがある - キャッチコピー
インパクトのある表現でターゲットの目を引く言葉。必ずしも商品サービスとの関連性は必要ではないが連想させるものだと印象に残りやすい。 - コンセプト
ブランドの目指す価値を言葉にしたもの。ブランドの核となる部分。 - デザイン
コンセプトをもとにブランドイメージを視覚化したもの。 - キャラクター
差別化するためにブランドイメージを具現化したもの。
ブランドは上記にあげたものを含め、複数の要素から成り立っています。
しかしながら、ロゴやキャッチコピーを作ったからと言ってブランドが確立されるわけではありません。そこに消費者やマスメディア、一般大衆が頭の中で想起するイメージや価値など複数の要素が合わさって形成されます。
ブランディングがもたらす5つの効果
ブランディングとは「ブランド」を作ること。消費者からの認知や信頼を通じて企業や製品の価値を高め、市場における地位を確立する活動のことで、企業におけるマーケティング戦略のベースとなる概念です。
結果が出るまでに時間がかかる上に効果が見えづらいブランディングですが、しっかりと戦略を立てて実行すれば少ない費用で大きな成果を産むことができます。ここではブランディングがもたらす5つの効果をご紹介します。
1.価格競争を回避できる
ブランディングによって競合企業との差別化ができていない場合、集客するためのもっとも簡単な方法が価格を下げることです。ところが冒頭のスーパーのお茶の例のように、ブランドが確立されていれば価格競争に巻き込まれるリスクが減ります。「ブランド=高級」がイメージされるのも価格競争に巻き込まれていない表れです。
2.優秀な人材を確保できる
人材不足が深刻化し、優秀な人材の確保に向けて採用活動が過熱する昨今、注目を集めているのがブランディングです。同じ業種、同じ条件の会社があった場合、最終的に入社を判断するのはその企業に対するイメージではないでしょうか。ブランド認知を高めることで、ブランドから発信する理念や企業姿勢に共感した人材を採用することができ、ミスマッチによる早期退職なども防ぐことができます。また、認知度が上がることで社会的安心感への効果も期待でき、入社する本人だけでなくその親戚家族など周囲からの信頼も得ることができます。
3.社員のモチベーションアップ
自社や自社製品がブランド化されることで、会社や製品に対する感情移入にも変化が訪れ、社内の士気が向上します。また、社員がブランドから想起されるイメージを崩すことのない行動を心がけるようになり、社内統制の効果にも繋がります。
4.集客ができる
ブランディングによって認知度が上がると「安心感」が生まれます。初対面の人と出会ってすぐに気を許せる人は多くないと思いますが、対企業や対製品でも同じことが言えます。例えば新規営業でも名前を知っている企業と知らない企業とでは、知っている企業の方が親近感を感じるため入りやすくなります。さらに営業先が事前に自社に対して良いイメージを持っていたら契約にいたりやすくなるのは想像がつきますよね。
5.リピート率が上がる
ブランド価値を提供し、顧客が愛着や思い入れを感じるようになると、繰り替えし購入するロイヤル顧客になってくれやすくなります。それだけでなく、いわゆる口コミで自然と友人や家族など周囲に良さを広めてくれるようになり、ブランド認知の拡大や新規獲得などさらなる効果が期待できます。
「人的魅力」が消費者の心を掴む
企業広報戦略研究所の調査によると、消費者は企業の魅力を判断する際に「人的魅力」を重視しており、その傾向は年々強まっているようです。
産業革命、高度経済成長期を経て、人々の生活は一気に向上しました。ものが溢れる時代になり、「多機能」競争が激化し、性能も格段に上がった現在では、逆に機能を使いきれない消費者も多いのではないでしょうか。そんな商品、製品の利便性は当たり前になった今、次に消費者が重視するのは「人」による企業の魅力なのです。
Apple、テスラ、ソフトバンク、ユニクロと世界的に有名な大企業の社長が先陣を切って会社を引っ張り続ける姿を見るたびに、今度はどんなことをして世間を驚かせてくれるのだろうかと思うのは私だけではないと思います。このように社長自らが会社の顔として指針を示す企業に魅力を感じるのは社長の魅力に企業の将来性への期待が大いに含まれているからなのではないでしょうか。
中小企業がブランディングに力を入れるべき理由
先にも述べたようにブランディングは長期的で費用対効果の見えづらいものです。しかし、成功すれば少ない費用で大きな成果が期待できます。
広告宣伝費や販売促進費に大きな費用をかけられない中小企業こそ、他社と差別化するための手段としてブランディング戦略を導入するメリットは大いにあります。また、中小企業は経営の中心的役割を担う社長の力が企業の力として見られます。
起業のストーリーや経営者の強い情熱を発信し、その思いやビジョンに共感するファンを増やしてブランドを確立していくことが、今後企業を成長するうえで重要な要素の一つとなってくるでしょう。
とはいえブランディングをするために具体的にどのようにしたら良いのか悩む担当者も多いと思います。その理由の一つに自社発信だけではコントロールできない部分が大きいことが挙げられます。一番効果的なのはテレビや雑誌などマスメディアに取り上げられることですので、ブランディングが得意なPR会社に相談してみるのも一つのブランディング成功の近道かもしれません。
まとめ
ブランディングの成功は、販促や集客などマーケティング効果だけでなく、PRや社内統制といった広報などあらゆる面で効果を発揮します。独自の価値を創り上げ、ブランドを確立できたとき、他社が容易に近づくことのできない圧倒的な差、つまりは競争優位性を築くことができるのです。ぜひ計画的にブランド戦略を進めてもらいたいと思います。
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