広報担当必見!いまさら聞けないPRとプロモーションの違いとは?

2022.04.15 広報ノウハウ

「PR」と「プロモーション」よく聞く2つのワードですが、改めて言われると違いがわからないという方は多いのではないでしょうか。ここでは両者の意味の違いやPRの手法について解説します。これから企業のPR担当(あるいは広報担当)を目指したいという方、新しく担当になられた方は是非参考にしてみてください。

PRとプロモーションの違いを理解するためには、それぞれの意味を理解しなければなりません。この記事ではまず最初に前提知識として両者の言葉の意味を解説いたします。

PRとは何か

PRとは企業と社会が良い関係性を築くためのコミュニケーションである

PRとはPublic Relations(パブリック・リレーションズ)の略で、直訳すると「Public=公衆」との「Relations=関係」という意味になります。これをわかりやすく一言で言うと”企業と社会が互いに良い関係性や信頼を築き維持していくコミュニケーション”です。これをPRといいます。双方向のコミュニケーションであり一方的な情報発信ではないということがポイントです。社会に企業のファンになってもらうことを目標にPR担当が様々な活動をするのです。

PR担当の仕事は企業のコミュニケーション活動すべてに関わる

企業は社会を構成する一部です。そのため企業の情報は、それが社会にとって良くも悪くも一般に広く知られるべきだとされています。たしかに新しいワクチンが開発されたり、大企業の社長が代わったりしたら知っておきたいですよね。勿論、企業側は自社の情報が正しくポジティブに広まっていくよう期待したいところです。

PR担当において大切な仕事は、自社と社会との橋渡しとなり情報を伝えていくことです。社会とは社外だけでなく従業員やステークホルダーも対象となります。具体的な業務内容は、プレスリリースの作成や取材対応、自社メディアの運用、社内報の作成など多岐に渡ります。つまり企業のコミュニケーション活動すべてに関わる業務と言えるでしょう。

企業が社会にとっていかに有益な存在なのかを伝えるという点で、PRは広告宣伝とも似ています。しかし宣伝費を払い自社の発信したい内容を発信する広告宣伝に対して、PRでは原則発信内容のコントロールができません。あくまでもPRによって広がるのは、第三者に社会にとって必要な公共性の高い情報だと判断されたもののみだからです。

メディアを通した情報発信そのものをPRということも

企業は社会の代表であるメディアに対して、プレスリリースやニュースリリースを送ります。それをメディアが社会に必要な公共性が高い情報だとして取り上げることで、広く社会に届けられます。そういった背景から、PR担当者の業務においてはメディアとの関係(メディアリレーション)が重要です。そのため、メディアを通して情報発信をすることそのものをPRということもあります。

プロモーションとは何か

企業によってプロモーションの意味が違う!?

実は現在プロモーションと呼ばれているものには2種類あります。①マーケティング戦略という概念のなかでのプロモーションと、更にそのプロモーションのなかで②販促活動として捉えられているプロモーションです。わかりやすくひとつずつ紐解いて解説します。

①マーケティング戦略としてのプロモーション

まずひとつ目はマーケティング戦略としてのプロモーションです。これは企業がマーケティングの方針を定めた上で具体的にどのように行動するのかという段階で登場するもので、いわばマーケティング戦略すべてに関わります。

複数の要素をミックスして具体的な戦略を定めることをマーケティングミックスといいます。この要素はProduct(商品)・Price(価格)・Place(流通)・Promotion(プロモーション)というように頭文字にPがつく4つの要素に分けられます。マーケティングでよく言われる4Pというフレームワークがこれに当たります。

なにを  Product(商品)
いくらで Price(価格)
どこで  Place(流通)
どのように Promotion(販売方法)

この中で「どのように」に当たる部分がマーケティング戦略としてのプロモーションです。次に、販促活動として捉えられているプロモーションを見ていきましょう。

販促活動としてのプロモーション

マーケティング戦略としてのプロモーション、つまりどのように売るかという段階で、複数の施策を組み合わせることをプロモーションミックスといいます。主な施策は以下の4つです。

・Personal Selling(人的販売):対面による販売 ex.訪問販売、実演販売
・Sales Promotion(販促活動):直接的な販売促進活動全般 ex.展示会、サンプル配布
・Advertising(広告):費用をかけて宣伝、企業のイメージアップが目的 ex.テレビCM、WEB
・Public Relations(パブリックリレーションズ):社会とのコミュニケーション ex.ニュース記事

ここで注目してほしい項目がSales Promotion(販売促進)です。近年は一般的にプロモーションというというと、このSales Promotion(販促活動)を指す場合が多くあります。ここからはプロモーション=Sales Promotion(販促活動)という意味で解説いたします

PRとプロモーションの違い

ここまで前提知識としてそれぞれの意味を解説いたしました。PRとプロモーションの意味を理解したところで次に両者の違いを解説いたします。PRとSales Promotion(以下、プロモーション)の違いは大きく分けて2つあります。

– 購買への関わり方の違い

プロモーションは顧客に対して直接的に商品の購買を促す活動です。商品を知ってもらい購買のきっかけをつくることが目的です。たとえば、キャンペーンやサンプル配布、店頭POP、ダイレクトメールなど。企業は、商品の良さを理解してもらうことを目的に情報発信をします。企業から顧客への一方通行であることがポイントで、広告宣伝に似ています。一方PRは、先に述べたように双方向のコミュニケーションです。企業のイメージアップなどから直接商品・サービスを訴求することなくメディアを通して間接的に購買を促します。

情報発信源の違い

冒頭にも説明した通りプロモーションでは企業が直接的に情報を発信するのに対して、PRでは第三者(メディア)が情報の媒介者となります。第三者が客観的なフィルターを通して発信することで信頼度が増し、受け手に関心を持ってもらいやすくなるのです。受け手にとって、その情報はメディアが選んだ信頼できるものという位置付けになり、情報にメディアへの信頼度が上乗せされるのです。更に、メディアを通すことで自分たちだけではアプローチできないより幅広い層に情報を届けることができます。

まとめ

最後にここまでに出てきた両者の特徴を表にまとめました。

PRはプロモーションと比べて、情報への信頼が高く社会の反応を得られやすいため販促活動への間接的な貢献だけでなくブランディングという副次的な効果も得られる可能性があります。

ただし、PRにもデメリットはあります。 あくまでも発信者はメディアですので、情報に価値がないと判断されれば取り上げてもらえません。また必ずしも好意的な情報になるわけではなく、狙った層に狙ったタイミングで届くかどうかはわからないという難しさもあります。

しかし、やはりメディアの力は侮れません。メディア最大のメリットである客観性と信頼性が、いくつかのデメリットを補って余りあるほどの訴求力を持っていることは皆さんもご存知ではないでしょうか。

メディアとのマッチングプラットフォームで効率的なPRを

PRとプロモーションの大きな違いは、購買への関わり方と情報発信者の違いというところにありました。またPR担当は情報の発信者であるメディアと良い関係を築いておくことがとても大切です。とはいえ、なかなかメディアと繋がれない、プレスリリースを送っても反応がないと頭を悩ませている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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