練馬駅から徒歩2分、形成外科・皮膚科・美容皮膚科を手がける「よしクリニック」。院長が3歳の重症熱傷を皮膚移植で救われた経験を原点に、2019年に開院した小規模クリニックです。広告予算が限られるなかで、メディアとの繋がりをどう「資産」に変えるか——。院長自身が広報を兼ねる立場から、「顔が見える」広報の実践について中野貴光院長に伺いました。

背景:大手にはない「親しみやすさ」と「専門性」をどう言語化するか
これまではどのような広報方針だったのですか?
これまでの広報方針について教えてください。
広告に予算を投じるよりも、ホームページに力を入れてSEOをしっかりやろうという方針でやってきました。リスティング広告を出せば一時的に来院者は増えるかもしれませんが、長期的な効果には疑問があったので。結局、一番影響力があるのは口コミだと思っています。口コミで来院される方は、最初からある程度信頼して来てくださるので、スムーズな診療につながりやすいです。
丁寧な診察と分かりやすい説明で来院患者の信頼を得る一方、「潜在的な患者さんにどうやって自院の情報を発信すればいいか分からなかった」と中野院長は振り返る。医療広告のガイドラインもあり、自院HPで発信できることには限りがある。大手クリニックのような広告予算や広報専任を持たない小規模クリニックにとって、自院ならではの「親しみやすさ」と「専門性」を言葉にして届ける手段が課題だった。
伝えたいことやできることはたくさんあっても、発信するすべがない。そういう層とメディアをつなげるサービスは、とても有意義で面白いと思いました。
活用:メディアの「反応」が手応えに変わる
メディチョクを使ってみて、手応えはいかがでしたか?
平均して月に1〜2件ぐらいはメディアとのマッチングができていると思います。初めてメディアに掲載された時は感激して、スタッフ全員で喜びましたね。Googleアナリティクスをチェックしてみても、クリニックのメディア掲載情報は思った以上によく閲覧されているみたいです。
プラットフォーム内で、どんな反応に手応えを感じましたか?
「先生の専門分野で、こういうテーマで話を聞きたい」とメディアの方から具体的に反応をいただけたときですね。自分が伝えたいと思っていた専門性やこだわりが、そのまま求められている実感がありました。管理画面もメディアの新着情報がLINEで届くので、院長である私が一人でも、診療の合間にすぐ確認して応募できる。便利な機能が増えて、日々使いやすくなっていると感じています。
コロナ禍でのオンライン取材にも、当初は「対面じゃないと伝わらないのでは」と戸惑いがあったが、実際に受けてみると身構えずに気軽にできた。SkypeやZoomを使えば、その場でいつでもインタビューに応じられる。広報専任を置けない小規模クリニックにとって、院長の時間を最小限にしながらメディアとの縁を積み重ねられる点が大きい。
メッセージ:広報を兼ねる院長・小規模施設の方へ
広報担当がいない、院長が広報を兼ねる施設へのアドバイスをお願いします。
私自身、広報の専任なんていませんし、最初は何から手をつければいいか分かりませんでした。でも、こちらから売り込むのではなく、メディアが求めるテーマに答える形なら、診療の合間でも取り組めます。一度掲載されると、その記事やインタビューが残って「このクリニックは信頼できそうだ」と思ってくださる方が増えていく。広告と違って消えずに積み上がっていく、いわば資産になる。小規模だからこそ、院長の顔やパーソナリティ、専門性がそのまま強みになると思います。
今後もメディチョクを活用し、院長自身の専門性と人柄を発信しながら、地域に信頼されるクリニックづくりを続けていきたいと中野院長は語る。広告予算に頼らず、メディアとの繋がりを一つひとつ資産に変えていく——それは、広報に多くを割けない小規模クリニックにとって現実的で再現性のある戦略だ。